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一往確認日記


2017年09月13日 [長年日記]

_ コズミック フロント☆NEXT「コンピューターと呼ばれた女性たち」

たまたま昨日NHKでコズミック フロント☆NEXT「コンピューターと呼ばれた女性たち」の再放送を見ました。

ラングレー研究センター(NASA)でヒューマンコンピュータと呼ばれた女性の話でおもしろかったです。

キャサリン・ジョンソンさんは計算やグラフを書くのが仕事でしたが、その計算の元となるところを知りたいということで会議に参加させて欲しいと申しでます。 しかし、女性が関わる様なところではないと言われてしまうのですが、何度も食い下がって最後にはマーキュリー計画で宇宙船の位置を求める計算式を導き出してしまいます。

この頃は機械式の計算機で計算していたようでコレクターが所持しているものがでてきていました。 真空管やリレー、トランジスタのものは写真などで見たことがありましたが、機械式は初めてでした。 現在のコンピューターは基本2進数で計算してますが、説明を聞く限りは10進数で計算してるのかなというところに興味が湧いてしまいました。 (トランジスタと言えばトランジスタでCPUをつくろう!というのがあります。)

次はシルビアさんで、ボイジャー計画に関わった方です。 ボイジャーって木星を探索し宇宙を長らく旅しているくらいしか認識してませんでした。 小学校の頃だったと思いますが、学校に貼っているポスターで、ゴールデンレコードが搭載されているなど見てた覚えがあります。 今更ながらボイジャー計画は壮大な計画で感嘆してしまいました。 1号の軌道を利用して2号をより遠くまで飛ばそうなどクレイジーです。 この頃はパンチカードでコンピュータに計算させている様ですね。

スー・フィンレイさんはガリレオによる木星の長期観測に関わった方です。 ガリレオはアンテが開かず、大量にある観測データが地球に届かないというアクシデントがありました。 幸いアンテナはもう一つあったそうで、そのアンテナを利用しようとしました。 しかし、そのアンテナで送れるデータ量は少なく、さらに電波が弱くノイズで受信がままならないという課題に取り組みました。

データ量については木星以外の不要な部分を削ることで解決し、電波の受信については、地上の複数のアンテナのデータを処理することで、一つの高性能アンテナとみなすプログラムの開発に4年の歳月をかけたということです。

そのプログラムは説明から大体どんなことをさせていたか想像がつきますが、インターネットのない当時の環境で世界中に散らばっている受信データを束ねるというのは相当に大変なことだったろうと予想がつきます。

そうして、私たちがよく目にする木星の写真を得ることができていると考えると、感慨深いものがあります。

日本でもはやぶさの例もありますし、不測の事態に立ち向かう姿勢は見習いたいものです。